はじめに
今回はEGOISTについてバックテストを行ってみました。
わたしはこのEAのライセンスを2つ持っているのですが1つは昨年の途中から休眠中です。
EGOIST (USDJPY)
トレンド追従型のシンプルなEAです
最初は相当期待していたのですが、連発のドローダウンに見舞われてしまい、収益を上げてく確信が持てなくなってしまいました。残りの1つのライセンスは、このEAの取引回数が多い特徴を利用してXMのゼロ円口座でキャッシュバックを狙った運用を続けています。ただ、こちらも利用しているロット数が小さすぎてその効果を上手く発揮できていないのが現状。
ドローダウンにより沈んでしまったのは、コツコツドカンが当たり前のスキャルピングで。その”ドカン”が大きすぎたためと考えております。今回のバックテストでは、この辺にスポットを当てて傾向を確認します。
EGOISTの特徴として、朝スキャであることと最大ポジションのデフォルトが10ポジションであることが挙げられます。10ポジションのエントリーをすべて行うことは相当稀なのですが、もしこれがすべてドローダウンすると、それはそれですごいことになります。(汗)
滅多にドローダウンが起きないようにEAには過去の相場をもとにしたロジックが組み込まれているのですが、ここ最近は調子がイマイチ=ドローダウン数が多い状況となっていますね。
では、どのようにバックテストを行ってみたのかを整理してみましょう。
バックテスト:ポジション数を変化させた影響を確認
最近調子が悪いのは多くのポジションを持っているときにドローダウンを起こすことでは?という考えのもと、最大ポジション数のパラメータを変化させた場合の影響についてバックテストをしてみました。この際、他のパラメーターはデフォルト値としました。
≪条件≫
バックテストEA : EGOIST
バックテスト期間 : 2007/5 ~ 2016/12
ロット : 0.1(1万通貨) で固定
スプレッド : 1.0 pips
可変パラメータ : 買い最大ポジション数 1 ~ 10
売り最大ポジション数 1 ~ 10
上記の100通りについて検証
結果の概要
100ケースをバックテストで確認してみたのですが、これをすべてここに書いてもあまり意味がないので、ここでは買いと売りのポジションを同じとした1から10ポジションとしたケースについて比率を一覧表にしました。
バックテスト結果一覧表(最大ポジション1を基準に比率で表示)
ポジション数 | 取引き | 損益 | ドローダウン |
1 | 1.00 | 1.00 | 1.00 |
2 | 1.72 | 1.75 | 1.41 |
3 | 2.28 | 2.37 | 1.60 |
4 | 2.72 | 2.90 | 1.73 |
5 | 3.06 | 3.35 | 1.96 |
6 | 3.31 | 3.65 | 2.31 |
7 | 3.50 | 3.89 | 2.52 |
8 | 3.65 | 4.13 | 2.73 |
9 | 3.77 | 4.33 | 2.85 |
10 | 3.87 | 4.42 | 2.96 |
デフォルトの最大ポジション10の場合のPF(プロフィットファクター)は1.6程度です。これはfx-onさんの販売ページで表示されるバックテスト結果とほぼ同じような結果ですし、今回の算定結果は信用できるのではと考えています。最大ポジションを多くすればPFは大きくはなっていますが、条件を変えても1PFは.4~1.6程度に収まっています。
次にこの結果をポジション1の条件に対する比率で表示したグラフは以下のとおりです。
最大ポジション数4までは取引回数と収益の効果が比例的に伸びています。ここを過ぎるとグラフの傾きが寝てきており、最大ポジション増加の効果が縮小しているようにみえます。
また、ドローダウンについても最大ポジション数4までは、少しその影響を抑えることができそうです。最大ポジション数を抑えた運用では最大収益が下がります。しかし、これはドローダウンで乱高下する時期をしのぐことができて始めて言えることであり、トータルの期間を考えた安定性は最大ポジション数を4程度としたほうがよいような気がします。勝負として利益を追求するのか、それとも安定してコツコツ育てていくのか、運用者の考え方で最大ポジション数を調整するのもよいかもしれません。
デフォルト設定(Max10)のバックテスト結果としてグラフを添付します。全体としては右肩あがりですが、停滞期もあることがわかります。
EGOIST (USDJPY)
トレンド追従型のシンプルなEAです
この結果のつづきは・・・・
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by goldbridge