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マーチンゲールとは

マーチンゲールは、簡単に言うと勝率が偏った際に偏りが修正されることを前提条件として、その逆側が勝つまで倍賭けを続ける、古くから伝わる有名なギャンブルの賭け方と同じことを行う手法です。ギャンブルとFX投資は全く違うものだとのお叱りを受けそうですが、確率論から勝利を導きだすという考え方はギャンブルも投資も変わりません。

ギャンブルにみる掛け方の事例

まずは、わかりやすいギャンブルで、例を考えてみます。
負けるとゼロで勝つと掛け金が2倍になるギャンブルを行います。たとえばブラックジャックなどを思い浮かべてみてください。一対一の勝負とすれば、勝率は50%です。ここで、掛け金を1万円単位というルールにすると、最初のゲームで1万円を賭け、勝てば降りて1万円の利益となります。もし負ければ、次のゲームで掛け金を倍して2万円とします。2万円の時点で勝てば4万円返ってきますが、今まで1+2=3万円賭けたので、最初のゲームのときと同じ1万円の利益で、そこで降ります。また負ければ次に4万円賭けます。今まで使った掛け金の1+2+4=7万円に対して次のリターンは8万円。このようにして、勝つまで続ければ、必ず1万円勝てるという手法です。勝つまで機械的につづければよいのですから、絶対に負けない方法として言われており、オンラインカジノ等では、必勝法としてネット上で紹介されているものもあります。(実際に遊んでいる方が勝っているのかはわかりませんが・・)

マーチンゲールイメージを説明する画像

FXで利用されるマーチンゲール

この方法をFXのEAに利用するものとして、大きく2あります。
一つ目として、為替の値動きの偏りを察知した際にエントリーを行い、その後に勝てばそこで終了。値動きが損失する方向へ動いていくようであれば損切を行って、次のエントリーポイントで一定の倍数でエントリーを行い、勝てば終了。負けたらさらに次のポイントで前のさらに倍数エントリーを繰り返す方法があります。
二つ目として、EAのロジックでエントリーした後、損失が生じる場合はある一定の間隔で倍数のポジションで追加エントリーをし、為替が勝つ方向と逆に進行する場合はこの作業を続けます。勝率が50%とすれば、いつかはマイナスが解消されることになるため、保有ポジションの総損益がEAのルールで規定しているプラスの金額となった時点で全決済を行う方法もあります。
後者のほうがEAの手法としては多と思われます。しかし、倍数(2倍、3倍、4倍など)やエントリーのポイント設定は、利用通貨の変動の癖から勝利を導き出すことを作者がいろいろ考えてEAがつくられていますので、一様ではなくEAにより様々です。また、ナンピンやその他の手法を組み合わせた複合タイプも多くあります。

マーチンゲールは勝てるのか

マイチンゲールの手法は、資金が無限にありさえすれば、勝つまで取引を行うことが可能であり、途中でいくら負けが大きくなったとしても、理論上は100%勝利することができるとはっきり言えます。
ただし、現実には資金が無限にあるという条件は難しいですよね。投資をしてお金を増やしたいと思っているのに、無限に資金があるのであれば投資なんて必要ないですからね。
確率論としては、現実的にはめったに起きる可能性がない連続した負けが続いてしまった場合、普通は資金に限りがあるのですから追加のエントリーポイントで取引の上乗せができなかった時点で大きな損失を被ることが確定するか、最悪の場合は資金がゼロもしくは追証としてマイナスとなることもあり得ます。

マーチンゲールのリスク

仮に10回連続で負けた場合に2倍で通貨の取引量を増加させるというルールにした場合は、1倍であった取引金額がなんと512倍にもなるのです。これでさらに負けたら、次は1024倍です。10回連続で負けるということは普通あり得ないでしょう。でも、もしもそのようなことが起きたらとんでもない大損失となることを理解しておく必要があります。
実際に販売されている有料のEAは、資金にレバレッジをかけて取引することを前提としており、一回の負けで口座が破綻してしまうことがないように、一方向寄りの最大連続取引回数を5回程度に縛っているものが多と思います。無限に取引をする設定では、取引量が大きくなりすぎたときに口座の証拠金を超えてしまう可能性が高く、その時点で強制決済を起こして大損失となってしまうことを防止するためです。
上記のことから、マーチンゲール手法のEAを利用する場合には、もし万が一負けとなった場合にどの程度の損失が生じることになるのか。自分はその損失に耐えることができるのかを十分にシミュレートしてから、実際の取引に入ることが必要です。確率論的には負けが2連続でくることだってあり得るわけです。この辺のリスク管理をどのように考えるかで、最初のロット数(通貨の単位取引量)の設定も変わってくることになるでしょう。

負けない自動売買ができば怖いものはない

途中で手を引かなければ、負けない投資手法であることは間違いありません。fx-onのフォワードテストでも勝ちが続いているEAもありそうです。しかし、前述のとおり負けが生じた場合の損失額が大きくなる傾向があるので、証拠金に十分な余裕をもった運用を心掛ける必要がある考えます。
マーチンゲールの手法はハイリスク・ハイリターンを狙うFXの手法であると私は考えているため、検証するEAには含めない方針としています。私の場合、無限に取引量を増加させて勝つまで耐え抜く自信がありません。
しかし、勝ち続けることで一攫千金を狙う夢がある方法ではあります。相当の覚悟の上で取引をするという方には、大きなリターンが生じるのかもしれません。

by goldbridge

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