ライブ口座は、資金を入れてMT4で自動売買を行うために不可欠なものとなりますが、日本のFX業者を例に整理してみます。
日本でFX取引を行うためには口座開設が必要です。一般的には一つのFX業者に対して一つの口座を作ることができます。このためMT4を利用できるIDとパスワードはこれを利用する一組だけが用意されることが旧来は多かったと思います。しかし、最近は同じFX業者で複数のサブ口座を取得して、内部口座やIDを分けて運用管理することも一部で可能となっています。 日本でMT4が利用できる主なFX業者さんの状況を書くと、次のようになります。海外FXではサブ口座が作成できることが当たり前なのかもしれませんが、日本のFX業者さんでは会社によってそのルールが異なっています。
サブ口座を利用するメリット
・運営資金を別けて管理や運用が容易になる
・複数のEA(FX自動売買)を独立してサブ口座で運用できる
・バックテストを行う専用口座と資金を運用する口座が別けられる
・フリーのMyfxbookなどでの個々に完全独立した成績管理が可能
と独立したサブアカウントが作れることは、メリット以外に欠点はないと思います。
ただし、多くのEAを独立して動かすためには、MT4を複数同時に立ち上げることになります。実際にはMT4を利用するシステムのメモリー容量等の状況に合わせて利用数を検討することになるでしょうね。
OANDA Japan
わたしが利用しているFX業者さんですが、リアル口座を作成するとその中にサブアカウント(サブ口座)を複数作成してMT4を独立して管理することができるのが特徴です。これは大変便利なことで、運用するEA毎に口座を分けて利用することができます。
・リアル口座: 最大15個まで作成可能(プライマリー口座を含む)
・デモ口座 : 特に制限なし
【追記事項】
2016年10月31日より OANDAのベーシックコースの利用方法に変更(制限)が生じました。
①MT4の自動売買機能が利用できなくなる
②APIが利用できなくなる
③両建てができるようになる
この変更への対策として新しいサーバーを設定。OANDA Japan FX(東京サーバー)をリリースしています。
ただし、新しいサーバーのコースでは、現状はサブアカウントによる口座の複数作成ができない仕様となっています。
このため、EAによるFX自動売買の取引を前提としてサブアカウントを複数作成できるのは、「プロコース」のみとなります。
(2016/10/30追記)
ただし注意点として、新しいサブアカウントをつくった後に、名前の変更や口座を削除することができない仕様となっています。サブアカウントの登録時は、先々の運用方針も念頭にいれて登録する数や名称を決めるのがよいです。
FXTF
本業者さんでは口座開設はひとつまでとなっていますので、複数のMT4口座を開設することができない仕組みです。
・リアル口座: 一人一つまで(複数の口座開設は不可)
・デモ口座 : 複数作成に制限なし
また、MT4の利用についても少し特徴があり、1万通貨単位の取引が基本の会社さんとなっています。しかし、1千通貨単位の取引ができる口座も選択が可能にはなっているのですが、取引時の発注方法が異なるなどの根本的な違いがデメリットになります。はじめての方には少々わかりにくい口座の違いがあるので注意が必要でしょう。(細かい説明は割愛します)
ただ、わたしもFX自動売買を始めた当初は利用した経験があり、ホームページの内容がわかりやすく特にトラブルはありませんでした。国内でMT4を利用可能なFX業者としては、日本を代表する会社の一つであることは間違えないでしょう。
フォレックス・ドットコム
基本は一契約で一口座というスタンスですが、個人に対する複数の口座開設が認められています。
・リアル口座: 複数作成可能
(個々に口座の数だけ申し込みが必要)
・デモ口座 : 複数作成可能
しかし、上記のようにサブ口座というスタイルではなく、それぞれで通常の手続きを踏んで、口座開設(申し込み)の作業となることに注意が必要です。
口座開設では手間がかかることが難点ですが、新設した口座は既設口座とリンクして一つのアカウントで管理できるので、口座開設までが少し大変であるという感じですね。
なお、作成数の制限については特に規約にも記載がなさそうですので、物理的には無制限に口座を増やすことができそうです。(そんな人はいないと思いますが)
アヴァトレード・ジャパン
メイン口座開設後、マイページにログインを行い「口座の追加」ボタンでリアル口座、デモ口座の開設が可能です。追加口座開設にも新規口座開設同様の審査があります。登録情報に変更がない場合はその都度の本人確認書類の提出は不要です。
・リアル口座、デモ口座: 複数のMT4口座の開設が可能
一般的な資金運用体制の中では、数個のリアル口座が作成できるのであれば支障が出ないはずです。
おわりに
以上でMT4が利用可能となっている代表的な国内のFX業者さんの状況をみてみました。完全に複数口座開設が認められていない1社さんを除いて、それなりの手順を踏めばMT4の口座を複数つくることが可能です。
しかしながら、口座の追加がわかりにくいときや、手間がかかることは私たちにとって負担になります。自分のアカウントの中で簡単にサブ口座を複数開設できるオアンダジャパンがとても便利であると感じます。
とても便利だった、オアンダジャパンのベーシックコースでの自動売買利用ができなくなってしまいました。現状はシステムメンテナンス時間(取引が停止される時間帯)の設定がなく安定性の観点で信頼性が高いと考えているプロコースを利用しております。
by goldbridge