デモ口座とライブ口座の違い
MT4を利用する際、わたしたちはFX自動売買で収益を上げることを目的としていますよね。デモ口座とは、その言葉のとおり為替取引を試してみるための口座ということになります。これに対してライブ口座とは、実際の資金を使ってFX取引を行うことができる口座を示します。MT4はどちらの口座でも動作可能となっており、デモ口座では仮想の通貨残高を利用して取引を体験できるため、はじめてMT4やEAを使ってみるときに利用されることが多いです。
口座数の上限について
以前は日本のFX業者でライブ口座開設する場合、MT4を利用する口座が一つしか作れない業者しかなかった・・ということもあったようです。しかし、近年はサブアカウントを口座内で開設することによって複数のライブ口座をもつことができる日本のFX業者もあるので自由度が広がりました。
たとえば、わたしが利用するOANDAJAPNでは、アカウントの中にMT4を利用する専用口座(サブアカウント)を追加で9口座設定(合計で10口座)することが可能です。同じ口座に対して複数のEAを使うことも可能ですが、お金を管理する場合には立ち上げるMT4ごとに口座を分けるのが理想的な使い方です。 【訂正】2016年10月末に取引ルールの変更があり、OANDAの複数のサブアカウントをつくること自体は可能なままですが、MT4による自動売買はOANDA JAPAN FX(東京サーバー)またはプロコースのみで可能な仕様に変更されてしまいました。
上記のように、口座開設のルールは各FX会社の都合による仕様変更が急に生じることがあります。こまめに確認する必要がありますね。
なお、海外のFX業者では口座を複数つくることが一般的に可能です。また、口座一つ一つに対して基本通貨を米ドルやユーロ、円などに分けて設定することができる場合がほとんどです。このあたりは日本のFX業者に比べてオリジナリティーを持った運用を考えている人には扱い使いやすいと感じるのではないでしょうか。
複数口座を持つ場合の注意点
自動売買を行うMT4は、FX業者のサーバーに接続するためにIDとログインパスワードを用います。この作業は接続する口座毎に必要となるわけですが、一つのMT4で複数の口座へ同時接続することはできません。MT4のソフトは、一口座につき一つ必要となることを理解しておきましょう。
では、複数の口座を同時に動かしたい場合はどうするのかというと、運用したい口座と同じ数のMT4のソフトをインストールすることが必要です。このインストールには工夫が必要なのですが、windowsに少し詳しい人であれば簡単にできます。保存するフォルダー名の指定を変えて新たにMT4をインストールしていけば、いくつでもインストールすることが可能となっています。インストール方法についての話は別の機会に整理したいと思います。
デモ口座は必要か?
バーチャルな取引が何回でもできる「お試し」のデモ口座。しかし、MT4の自動売買をデモ口座からはじめましょうというお奨めをするつもりはありません。 子供のころはテレビゲームの途中で失敗すると、すぐにリセットボタンを押してやり直してしまった記憶があります。これは、ゲームだからすぐに最初からやり直せるという安易で自己中心的な発想ですよね。同じようにデモ口座を利用することは、失敗したって実損はないのだからすぐにやり直せると安易な気持ちが大きくなってしまうことが心配です。
FX自動売買は実際のお金を用いて運用することを目的とした真剣勝負であるはずで、バーチャルな取引を前提に新しいEAを試すような気持ちでは、何か大切な忘れ物をしてしまっても一生気づかないような、新しい経験の機会を失うことにつながるのでと考えています。その経験は成功とも失敗ともわかりませんが、実際のお金を運用して起きたことに対する自分の考えや行動は時には痛みを伴うものであり、しっかりと記憶に残って次のステップを乗り越えるための人生経験として必ずや生きてくると思います。
デモ口座は必要か?という問いに対して、わたしはそのような意見をもっており、リアル口座で自動売買の運用を最初からはじめてしまいました。繰り返しになりますが、デモ口座を使ってみようという考えを否定するつもりはありませんが、投資では自分が真剣勝負をできる方法を最初から利用して、経験を積んでいくという意識が成功への近道になると信じています。
なお、おことわりではありますが、EAの動きを試すバックテストとデモ口座を利用した運用とはまったくの別物ですので、上記の意見はバックテストそのものを否定するものではございません。
by goldbridge