ありがちなのが、FXブログやゴゴジャンさんのフォワードテストで絶好調のEAを購入してすぐに大ロットで運用開始。そして、ストップロスで資金を失えば大きなショックを受けるでしょう。でもすべての理由をEAのせいにしたり、自動売買なんて絶対儲からない!なんてマイナス思考に嵌ってしまってはもったいない。投資の世界では失敗も大事な経験です。自分もそんな経験をしたことがありますが現在ではちょっとは成長したと思います。
せっかくFX自動売買をやるのですから、調子がよいのをみれば勝負してみたくなる気持ちはわかります。でも売れ筋のEAたちは、トレードの失敗の傷口を最小限にとどめるためストップロスを設定しているのであり、ストップロスが自動売買の取引で発生するのは正常な動作です。
EAのストップロスを恐れない5か条
- ストップロスは必ず来る!負けないEAはない
- ストップロスの損失額を事前に確認
- ストップロスが複数回連続しても耐えられるロット設定を
- 負けても取引ロット数をみだりに縮小しない
- 複数のポジションを持たない単一ロットで勝負
まずストップロスが来ないEAはありません。勝ちが続くこともあれば負けが続くこともある。ゴゴジャンさんで販売されて売上を伸ばすEAは、販売初期の絶好調の時であることが多く、たまたま負けがない時期であったりする。EAの販売ページではバックテスト結果も公表されていて、各EAのプロフィットファクター(PF)の数値が確認できます。
バックテストのPFとゴゴジャンさんのフォワードテストのPFを比べて、フォワードテストのほうが明らかに大きい数値になっているときは、本当のEAの実力より勝ちすぎている時期とみることができます。そうなれば、その後にドローダウンがくる可能性が高いと考えるのが自然な発想です。
利益はしっかり考えても、損失は考えないといううっかりミスをなくすため、自分が取引するロット数でストップロスが発生したときの最大損失額は必ず確認します。バックテスト結果では勝率のほか、連敗数などもわかるので、最大でどの程度の損失が一時的に積みあがりそうなのかを試算できます。
ストップロスが発生すると資金が減少します。このとき、ショックで取引ロット数を小さくしてしまうとその後の勝ちでマイナスを取り戻すことができなくなります。負けの後で取引ロット数を小さくし、調子が良くなったところで元のロット数に戻したら、またしてもストップロスに引っかかるという失敗はあるあるです。取引ロット数はストップロスが複数回発生しても耐えられる余裕を持たせておき、有事のときも継続に障害が起きない資金運用を目指しましょう。サラリーマンだったら聞いたことがある会社のBCPみたいな話になってしまいましたが、投資の世界では「継続は力なり」という発想が成功を導きます。一発逆転の発想はおすすめしません。ただ、明らかにEAの調子がおかしいと感じるときはロット数を下げて様子をみる対応も必要です。この明らかにおかしいと感じるかは、バックテストの結果と見比べれば判断がつきます。
勝率がよいEAが人気商品となりますが、勝率が高ければ勝てるというものでもないのが難しいところです。特にスキャルピング仕様のEAは勝率を高めて、複数ポジションを持つ仕様により収益性を高める手法をもつ商品が多いです。ただ複数ポジションを持つものはドローダウン時のダメージも大きくなる傾向があり、ストップロスを恐れない作戦としては単一ロットで勝負するEAが安心です。EAの仕様で複数ロットを持つ前提のものは単一ロットに変更できないため仕方ないですね。
勝つこともあれば負けることもある。資金の一直線の増加というものを追い求めても現実をみればそれがかなわぬ夢であることがわかります。波があるのは当たり前でその上げ下げの中でだんだんと資金が大きくなるのが理想です。